てきと〜2003
- 2003/09/03(水)
ぼんやり
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先日誕生日をむかえ、23歳になりました。年をとればとるほど、月日のたつのが早くなってくる気がするのは不思議なもんだ。
小学生のときは、小学校が6年間もあるなんて絶望的だったのに、今はあというまに高校卒業して大学も卒業してしまったもんだ。
入社してもうそろそろ半年くらいになってしまう…。
最近、だんだん液晶の事についての知識がついてきたのが実感できてきてうれしい。今まで慣習的に行われてきた検査に、
問題提起ができるようになってきた。
先日、社員食堂で飯を食っていたら研究室の先輩の山中さんに会った。不安の多い会社の中で、自分のことを知っている人に出会うととてもうれしいものだ。
話をきくと山中さんは、かなり働き詰めで、今月は特に忙しく残業が70時間らしい…ちなみに僕は先月の残業が45時間でくたびれきっていた。
僕は液晶の話しをし、精神的にかなり参ってしまったことなどを伝えた。なんだか自分のつらいことを一方的に話しただけになってしまって申し訳なかったが、
山中さんと話ができてとてもリラックスできた。ありがとうございました!
なかなか物理の話をする余裕がないので、物理のおもちゃ箱失格だなぁ…。
- 2003/08/28(木)
・・
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思い返してみると、ここ2週間くらいは人生最大急の辛い日々だった気がする。超ネガティブで、死にたい気持ちや絶望感や
、今まで経験したことのないくらい逃げ出したい気持ちなどさまざまな入り乱れた気持ち…普通のカレー一杯も食べることができないくらい
食欲もなくなり、元気もなくなっていた。朝、本厚木の駅に着くと吐き気がして、会社に行きたくなかった…
今まで気合がどうのこうのとか、死ぬ気でがんばるとか平然と言ってきたし、常に自信過剰なくらい根拠のない自信を持っていたが、
そんなもの全て吹き飛んでしまい、浮浪者のようにただ寝て暮らしたかった…。何でこんなに苦しいのかも解決方法もわからずに、
ただ時が過ぎるのを待っていた。
そんな絶望の時間をすごしていたが、先週転機が訪れた。岩手県の八幡平に行ってきたのだ。
八幡平は大好きなところで、現地に向かう朝から僕は元気になっていた!
もう八幡平に行くのは3回目になるが、何度行ってもいいくらい大好きな所である。そこで大自然と自由を満喫し、死ぬほど遊んできた。
また不思議なもので、前日まで食欲がなかったんだけど、八幡平についたとたんに食欲が3倍くらい出てきた!
(たとえば、お昼ご飯は弁当二人前を食べ、さらに1.5倍カップラーメンを食べたりした。)
後輩からはよく食べるOBだと思われたに違いない…
八幡平から帰ってきてからも、精神的に好調で、とてもうれしい。
- 2003/08/19(火)
目標
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最近仕事が忙しい上に、悲しいことまで起こったので、精神的に参ってきた。
幸い今日は仕事に区切りがついたので、早めに帰宅
(今日は7時間しか働いてない。僕の勤務体系は月間フレックス方式で、1ヶ月間のうちに20日×8時間働けばいいのだ。
だから、3時に帰ろうと特に問題がない)。
早めに帰り近所の森林公園にサイクリングに行く。いい気分転換だし、僕はとてもこの場所が好きだ。自然があふれていて、生き物も沢山いる。
鴨やカエルや鷺にあってきた。
家に帰ってきてから、少し考え事をした。それは仕事のこと。最近、いったい何の目的で僕は仕事をしているのかよくわからないし、何で働いているのかもよくわからない。ただそうこうしているうちに、普通の大学院生とは比べ物にならないくらいの勢いで仕事が舞い込んできて、
沢山責任も舞い込んできた。今のまま、目的意識や信念がないまま働き続けても、会社に貢献できないだろうし、僕自身体や精神的に持たないだろう…。そんわけで、
今の状況をどうにかしようと漠然と考えていた。
いろいろ考えてみると、今の僕には大きな目標が何もない。目指すものも何もない。ただ惰性で与えられた仕事をこなしていくだけで、達成感もあまりなく、到達間などまったくない。
それがよくないのだと思うようになった。僕が大学に入ったときには壮大な目標があり、それを達成するために本当に全力を尽くしてきた。そして物理での目標を達成できぬまま、
導かれるがままに液晶の世界へやってきた。やはりここいらで壮大な目標を立て、それに向かって全力で頑張るというのが僕らしいだろう!
壮大な目標を考えよう!!!
■少しでも安くよい品質の液晶をみんなに使ってもらう
とりあえず、これよりいい目標が出ないので当面はこれを目標にがんばります。何で自分が働いているのか疑問に思ったり、辛いときはこの目標を思い浮かべてがんばります!
- 2003/08/18(月)
悲しい日
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辛いことがあっても、仕事をしなければならない。辛くても、仕事をしないといけない。仕事をしているうちはまだいいのだけど、ふとした瞬間に我にかえると涙が出てくる。
歩いていても、ご飯食べてても悲しい。逆に言うと、仕事をしているときだけ現実を考えなくてすむ。悲しい日なのに終電まで仕事が終わらない。それはそれで現実を考えなくてすむからいいのかも…
家に帰ってから、さらに悲しくなる。シャワーを浴びても悲しいし、電気を消してもベットに入っても悲しいし…。
- 2003/08/15(金)
質問を質問で返す
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2年の時に書いた「てきと〜」で“質問を質問で返す”ということを書いた。今考えてみると、それはコミュニケーション能力などと世間で言われていることなんだろうか。会社に時点で、僕に一番かけている大きな問題点は、コミュニケーションをとって問題を解決するということだと思うようになってきた。一人で仕事をしているわけではないので、沢山の人から情報を聞かなければならない。
たとえば仕事の中で何かか問題点があるとする。そうなると、沢山の人に問題を解決するための情報を聞き、理解しなければいけない。そして理解したことを上司に聴いた結果を正確に報告しなければならない。そしていろんな人から沢山の情報を確認していくうちに、頭の中が分けわかんなくなっていって、だんだん伝言ゲームになっていく。そうなってくると、もう僕の頭の中には問題を解決しなければいけない事なんて頭の片隅にもなくなってしまい、ただ単に正確に情報を伝えようとだけしているようになってしまっているのだ。馬鹿みたいな話だけど、問題を解決しなければいけないのに、伝言ゲームになってしまっている…
今まで大学では、大きな問題を解決するというようなことにまったく関わってこなかった。せいぜい2〜3人くらいの狭い範囲での問題しかなく、また自分でも解決できる問題がほとんどだった。そういった意味で、今まったく新しい経験をつんでいるようだ。現に自分でも、自分自身がてんぱってるのが十分わかるしね
最近新しい植物を買った。去年の夏休みにミリオンバンブーを買って以来だ。そのミリオンバンブーは南3の樽に水を張って屋上で栽培していた!
水にはめだかを放し、水草を入れて、小さな自然系を作りたかったのだった。けど、現実は甘くなく、めだかは死んでしまい、どこからともなくタニシがやってきて
異常繁殖し、そのうちぼうふらがわき、挙句の果てには平野先生に見つかったのだった…先生は走ってやってきて、「菊地君ですか!?」とだけ聞いたのだったっけ。
新しい植物は何を買ったかというと、なんとマングローブ!!しかも会社で育てているのだ!最近葉が2枚増えて、なかなか元気に育っている。どうやらフロアは一日18時間くらい電気がついているみたいだし(死ぬほど忙しい人が何人もいる)、あと冷房が効きすぎず26〜7度くらいの適温なのだ。元気ににょきにょき育っていて、結構目立つ。
しかも僕の机は入り口のそばにあるので、ほとんどの人が通行していく場所にあるのでなおさら目立つ…まいっか。
- 2003/08/12(火)
名古屋へ出張
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いつの間にか甲子園も始まっている…。時間というか世間と隔離された状態にあるような気がする。
最近仕事をひとつ担当することになった。それに付随して超たくさんの責任が、僕の肩にのっかってきた。よくわかんない事だらけなのに、工場の現場の方々とやり取りをしないといけないし、ちゃんと検査仕様を設計者と相談し、検査を決めないといけない。仕事としての新規性はなく、従来製品が少し変わるだけなので難易度は高くないが、反面スケジュールがきつきつだ。ひとつのミスをするとスケジュールに間に合わないため、ひとつのミスも許されない。そんな状況なのに
あまり僕の進捗についてとか見てくれない。
大学とは比べ物にならないほど厳しい事を改めて実感する…すべてをほっぽり投げて逃げ出したい気持ちもある。今たくさん成長しているのかな…?
来年の今頃は元気かな…?
- 2003/08/10(火)
量子力学
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1、約束
はじめに量子力学の約束を提示しよう。これは天下りに与えられてよいものとする。しかし、その約束事は直感的には理解しにくいことなので、何故そのような約束が存在するのか疑問に思われるかもしれない。しかし、はじめはその疑問を心の中にしまっておいて、それが正しいとするそれはどのような現象を示すのか、それは実験と一致するのかどうかに焦点を絞って理解してほしい。たとえばニュートン力学でF=maという基本方程式が出てきたとき、
なぜ物体がF=maに従うのかという疑問は大切だろう。しかしその疑問よりも、まずは物体がF=maに従ったときにどのような現象がが予言され、それが実験と一致するかどうかを理解することのほうが大切だと思う。それの理論と実験の一致によってF=maが正しく物体の運動を記述していると理解できるのだ。
量子力学に関しても、まずは基本的な約束事をしっかりと頭に叩き込み、それを使って問題を解き、結果が実際にどのような現象になっているのかについて考察
をしていくという事が、一番大切なことだと信じている。以下、約束に入る
1.粒子の状態は波動関数で表される(粒子の状態=波動関数)
2.一般的に、粒子のある物理量がいくつであるかは、原理的に確率でしかわからない
3.波動関数を
- 2003/08/09
近況
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仕事
ついに仕事を担当するようになってきた。とにかく不安でしょうがない。間違いなく、今まで生きてきた中で最大の責任を背負っている。
間違えたりミスをしたりすれば、億単位の損失もありうる(そんなに難易度の高い仕事ではないのだけど、可能性としてはありうる)。
そんなプレッシャーはいまだかつて受けたことがない。そしてさらにプレッシャーを強めている原因として、まだ完全に理解していないのに仕事をしなければいけないという事がある。今までは理解するのに十分な時間をかけて、自信がついてから実行してきた。実験とかも、装置のことを理解して、またて起こりうることを十分に検討をつけてから行っていた。理解しているからこそ、自分の行動に自信を持って信念をもって行動できたし、結果についてもあまり不安にならなかった。しかし仕事はそうではない。十分に理解している時間なんてまったくないし、理解しなければならないことが膨大にある。自分で心底理解できていないのに、行動に移さないといけない。納期は待ってくれない。十分に理解できていないのに行動しなければならずに、さらに責任も重大である…はっきりいって最悪だ。
まだ今の仕事が楽しいとか感じる余裕はまったくない。険しい山を登っているようなものだろうか。だが、思い返してみると、大学で初めて力学の講義を受けたときも同じような気持ちだったかもしれない…微分やベクトルの物理的意味も知らないのに、ものすごいスピードで進んでいく高橋さんの講義…確かに今の僕の状況は、大学に入学当初に似ているかもしれない。
仕事の内容は検査設計である。試作のときの検査から、大量生産するときの検査まで、どんな検査をすればいいかを考え、決定する。大雑把に言ってそんな感じの仕事だ。工場へ行って現場の環境を構築する手伝いをしたり、設計者のフォローをしたりもする。1〜2年葉今の仕事を続けるらしいが、その後は液晶のTFT設計者としてステップアップしていくらしい。それはそれでさらに忙しくなりそうだ。
- 6/28量子力学
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やはり、僕は一番量子力学が好きだ。なんか、たまにだけどずっと考え続けてしまう。
しかしどんなに好きでも、やがて忘れてしまうかもしれない。
忘れないうちに今僕が知っているすべてを、まとめたいなぁと思ってしまう。
また今までの教科書では数学的なことはたくさん書いてあるのだけど、それを意味する概念的なことや、
物理的なことなど、どういった状態なのかについては不足しているように思う
(僕の独断です。また、そんなにたくさん教科書を読んだわけではない)
ここいらで、本格的に量子力学について書いてみたい!自分が知っていることを、すべて書きつくすくらいの、
しっかりとしたものにしたい。どういうものにしたいかというと、
・波動関数と測定という概念をしっかりと提示する
・数学の体系を説明する。(完全系とか)
・書く運度量やスピンなど、理解しにくい演算子の意味を明確にする
つまり、数学と現象を結びつけるようなものにしたい。
こういったものにしたい。
少なくとも、今まで僕の理解で教授の方と議論しても何も差支えがなかったので、
しっかりと伝えることができたら、それなりに役に立つのではないかと思う。
BECをやっていたにもかかわらず、多体系などについてはほとんど理解していなく
知識だけだ。
- 6./25給料日
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今日は給料日。直接もらうわけではなく、振り込まれているだけなのであまり実感わかず。
けど、超うれしい。まだ働いていないで研修だけなので、もらうのは恐縮なのだが…。
また、残業手当てがたくさんもらえてびっくり。残業といっても、業務で残業したのはたかがしれているので、
もらっていいものかと悩む…が、くれるものはもらってしまう…。
今日はパワーポイントでの、研修発表の準備に追われていた。たった7分の発表なのだが、いわなければいけないことが山ほどあり、
とても苦戦している。大輪講や卒研発表とかでも、いつも時間が足りないと思っていたのだが、やはりいつも言いたいことは山ほどあり、
それをうまくまとめるのに苦労する。
うちの物理科は、異様にプレゼンに力を注いでくれていた。研究室や教授によるのだが、特に
平野さんはたくさん時間を割いて僕の発表を見てくれた。長いときは、2時間くらい僕の発表だけに時間を割いてくれたりもした。
英語でポスターセッションをしたときは、ほとんどの文章を添削していただいた(20ページ以上あったと思う)。
それには多大な感謝をしている。
- 6/24会社
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久しぶりのてきと〜。
卒業以来、自分の気持ちをどこかにしまって、
会社でひたすら研修をしてきた。本当に自分のやりたいことがそこにあるのかは、
いまだに見えないし、自分の得意な分野なのかどうかはまだ不明。目標もまだよく見えない。
ちょうど大学に入ったばかりの言いようのない不安感を、鮮明に思い出している。
大学という今までなかった自由度の中で、なかなか自分のペースをつかめなかった。
留年率が非常に高く、そのことにもおびえていた。授業もわけがわからないのが多く、
ついていけなかった。
時は流れ、大学のとんでもない自由度に慣れてくると、入学当初とは違い、それがとてつもない幸せになってくる。
自分で計画を立て実験をしたり、論文を読んだり、自由に勉強できる。その生活を心から幸せだと感じるようになっていた。
会社に入社すると、自由だけであった生活が一変する。責任という言葉が重くのしかかる。もちろん大学生に責任がないわけではないが、
会社での責任は今の研修中でさえ比べられないほど重い。わかってはいたことだが、それが強くのしかかってくる。
まさか、入社後もこんなに強く不安を感じるとは思っても見なかった。
まだ、居心地がよくなく、どこかいつも緊張しているし、とてもストレスを感じる。
今、大学時代に戻りたいとよく思うし、入学当初を思い出したりすると死ぬほど切ない。当時聴いていた音楽を聴いたりすると叫びたくなる。
物理がしたい。田崎さんの雑感を読むとなぜか泣きそうになる。
多分今は試練のとき。大学入学当初も、頑張った。自分で自分をほめるのも変な話だが、とにかく部活に勉強に頑張った。
夢中になって頑張っているうちに、自分では気づかないくらいゆっくりと世界は変わっていった。気づいたときには、物理学科が大好きになっていた。
大学4年間、あっという間だった。とにかく突っ走って行った気がした。とにかく今は試練のとき、がむしゃらに突っ走って、気づいたらきっと今の環境が好きになるはず。
そう信じたい。
いいところももちろんある。今まで考えたこともなかったが、会社が運営されている仕組みは、とてもすばらしいものだと思う。
そしてチャンスもごろごろしている。掴めるかどうかはわからないけど、チャンスがない会社ではないのは恵まれていると思う。
僕は普段はめったにネガティブなことを口にしない。だからといってもちろん、常にポジティブでいられるわけはない。
唯一のはけ口がWeb日記なのかもしれない。次に仕事のことを書くときは、愚痴を書くのではなく、
自慢話を得意げに書けるように頑張りたい(そっちのほうが僕らしいし)。
今日は体調があまりよくなく、定時に帰ってきた。早く寝て、明日から一段と気合を入れて頑張りたい。
僕が胸を張って「今の仕事は楽しい」と自慢できるように…
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