遠心力その2



今度はなぜ円運動の向心力がmwr2になるかの説明。普通高校では天下り定に公式として 教えられるが、もちろん理由があるのであった。それは運動方程式から導けるのです。

F=m

が、運動方程式。太字はベクトルを表わしてます(数式において、ベクトルは全部太字にしている。 ベクトルとスカラーの区別は、式を見たときに初めにする作業だと思う。)。運動方程式をを極座表で表わすと、

=m{d2r/dt2-r(dθ/dt)2}・er+ m{2dr/dt・dθ/dt+r・d2θ/dt2 }・eθ

erは、r方向の単位ベクトルで、 eθはθ方向の単位ベクトルです。 これにθ=ωt、r=const、
の等速円運動の条件を入れると、r(dθ/dt)2の項だけ0ではなく、見事に

F=-mrω2er

う〜んすばらしい。何度見ても感動です。この式を味わってみましょう。
円運動するためにはer方向の力だけを掛ければよいといってます。 またマイナスがついているので、原点の向き、つまり向心力です。だから等速円運動をするためには mrω2の向心力を働かせよと。


よくわからない人へ
=(x、y)=r・(cosθ、sinθ)=r・er
eθ=(−sinθ、cosθ)
です。ちゃんとereθ=0で直行してますよね。
運動方程式を極座表表示するには、運動方程式

F=m・d2(x、y)/dt2

に、x=cosθ、y=sinθを代入して、eθer で表わすとちゃんと導けます。


それもわからない方は、たぶんまだベクトルとスカラーの違いに慣れていない方でしょう。 運動方程式はベクトルなので、それを意識して…といっても、これに慣れるのは僕も苦労したので、 高校生ではなかなか難しいでしょう。が、慣れるとたいしたことではなく、またベクトルかスカラーかの違いは重要なものであることがわかることを付け加えておきます。

ぐおおおおぉ、しきをhtmで初めて書いたがめんどくせぇし、ぱっと見、見栄えもよくない…
極座表の運動方程式、HTMだと、

<b>F=m{d<sup>2</sup>r/dt<sup>2</sup>-r(dθ/dt)<sup>2</sup>}・<b>e</b><sub>r</sub>+ m{2dr/dt・dθ/dt+r・d<sup>2</sup>θ/dt
<sup>2</sup> }・<b>e</b><sub>θ</sub>

こんなのを書くんだぞぅ。もう式を書くことはないことを実感したのであった。



とっぷぺーじ