磁石は何からできている
- 磁石は何からできている??
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磁石は身近なもので、誰しも一度は触ったことがあるだろう。
そして、初めはものすごく不思議に感じたに違いない。見えない力で、遠く離れた鉄をひきつける…
よく考えたらものすごい不思議だ。これを読んだら、もう一度磁石を手にとって遊んで欲しい。。。
そんな気持ちがいっぱい
でも、磁石の元はなに?ってことはでも意外と知られていない。なんでいつも引き付けているんだろうか?
もしかしたら、磁気モーメントという言葉やスピンと言う言葉を聞いたことがあるかもしれない。
ここでは、非常に簡単に磁石の元が何かを説明したい
- 磁場の発見
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磁石は離れた鉄をひきつけることができる。昔の人は、離れたものを直接引っ張っているんだと
考えた。
それを遠隔作用という。でもある人は、「磁石は磁場という場を周りに作り、
それが鉄を引っ張っているに違いない」と考えた。
説明すると長くなるので答えをいってしまうが、
磁石は磁場を作り、磁場が鉄を引っ張っていることがわかった。それを近接作用という。
磁石の上に紙を置いて、その上に砂鉄を撒いた実験を教科書で見たことがあるかもしれない。
N極からS極に入っている線が磁力線である。あれが鉄を引っ張っているのだ!
- 磁場は何が発生させている??
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それでは磁場はどうやって発生しているのだろうか?一番みんなが知っているのは、
電流を流したときだろう。電流の周りには磁場ができる。右ねじの法則なんてのを習ったことがある
かもしれない。そう、電流の周りには磁場ができるのだ。コイルを巻いて電流を流せば、
電磁石になる。
電流が磁場を発生させる→電流は電子の流れ→電子が流れると磁場が発生する
そう、電子の流れは磁場を発生させるのだ。それは電磁気学の基礎方程式のマクセル方程式に
ちゃんと記述されている。(なぜ電子がの流れが磁場を発生させるのかは、
少なくとも僕は知らない。電子が動くと磁場が発生するものだと思って欲しい。
それを知るということは、マクセル方程式を導くということになる…)
今までのことをちょっとまとめると、
・磁石は磁場を作り鉄を引きつけている
・磁場は電子の流れで作られる
ということを簡単に説明した。本題は「磁石の元は何か」である。磁石の発生させる
磁場の元はなんだろうか?それをあきらかにしたい。
仮に磁石の中に電流が流れれていれば、磁場は必ず発生するけど、
磁石に電流が流れているわけではないことは、誰でもわかる。
それでは、一体何が磁石の磁場を発生させているのだろうか???
- 磁石の元も、やっぱ電子
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結論から言うと、磁石の元はやっぱ電子なのだ。世の中にある物質の、性質を
大きく決めているのは電子なのである。何で電子が磁石の元なのかを説明するためには、
スピンと磁気モーメントについての説明が必要である。
一度くらいスピンや磁気モーメントという言葉を聞いたことがあるかもしれない。少なくとも、
スピンはよく耳にするけど、難しく語られているので敬遠しがちだ。でも、磁石の理解には
本質的に必要である。簡単に必要なところだけ説明するので、ぜひ理解して欲しい。
- スピンと磁気モーメント
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物理を勉強したことがある人は、
スピン=磁気モーメント
と考えているかもしれないが、それは大きな間違いだ。ここでは、磁気モーメントについての説明と、
スピンについての説明を別々に行い、最後につながりを説明したい。
磁気モーメント
先ほど、電流を流すと磁場が発生すると説明した。
ちょっとここで、導線を半径rの円にして、それに電流を流した場合を考えよう。この図のように、
磁場が発生することは予想できるだろう。このときにどのような磁場が発生するかは、
電磁気学よりもとめることができる(演習問題でやるかも)。
ここで、半径rを無限小にしたときを考えてみよう。
- 磁石は何からできている??
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とっぷぺーじ