はじめにいっておくが、すべて角度に関する議論である。一周とは、ぐるっと一周回ったときの角度のことである。

弧度法、弧度法・・・よく聞く言葉である。角度一周を360度でなく2πとする。なんか便利らしいからこの角度にしたようだが、 いまいち恩恵を受けているようには感じない。その弧度法が運動方程式に入ってくると、角度のスケールによって 運動が変わってしまうのだ。その不思議なところについて・・・

3/20弧度法
Cosx+xを0からπまで積分してみる… 特に何も疑問は起こらないと思う。 しかし、0度から180度まで積分しようとしたとき、 いろいろな隠された議論(高校で教えられなかったこと) にきがついた。一周で360度とは特に意味のない取り決めである。 (きっと時計で1時間を60分としたようなものだろう) 一周1000度でもよさそうである。その値によって、この積分の値 は変わってしまう。つまりxy座標でグラフを書いたときの Cosxのスケールは任意であるようだ。しかし、一周を2πと決めている。 なぜ2πなのかはよく分からない。 よくCosxのグラフを目にするが、いったい横軸を どういったスケールでとるべきなのかは何を基準に決めているのか? Cosxという関数は、ばねなどで実際に現れる関数である。そのことを考えれば、 かってに角度のスケールを決めるのは自然を勝手に決めているようなものである。 自然の中でだからCosx+xを積分するようなことは、起こらないのでは ないかと今の段階では予想している。一周が2πのときだけ自然を表わ しているのか?Cosxが身近な関数になった今、謎は深まるばかりである。


3/20続,弧度法
夜になった… 普通のばねに関しても問題は起こることがわかった。 調和振動子で、ばねをAだけ伸ばしてからゆっくりはなすと ばねはx(t)=Acos(wt) となる(運動方程式を解いて、初期条件を代入する) 普通、はじめてx=0となるt1はwt1=π÷2 を満たすt1を求めればよい。多分このt1は 実際の実験結果を満たすだろう(実験したことはないが…)。 しかしやはりここでも重要な問題がある。Cosが0になる角度をπ/2 としていることである。なぜ100とか1000とかではなくて、π/2が 実際の運動を満たすような時間になるのかがまったくわからない。 この問題を、さきに「自然の中では…おこらないのではないか」としたのは 間違いであった。かってにスケールを決めているのではなく、 理由がありそうだが見当もつかない。


4/7続続弧度法
弧度法についての疑問を誰もわかってくれない。 自分の中ではすごい疑問なんだけれども、事の重大さに 気づいてくれる人はいない(自分が間違ってる可能性もあり)し、 自分の納得する理由を言ってくれる人もいない。 少し孤独感を感じる。ガリレオさんとかはさぞかしつらい思いを したことだろう。それに比べればぜんぜん対したことではないのだから、 くじけずに議論して結論を得たい。それにしてもなんでわかってくれない のだろうか?やはり自分がおかしいのだろうか…


4/10続続続弧度法
ではこう考えてはどうだろうか?運動方程式が考え出され、 なめらかな平面にばねがあり、その先端に重りがくっついている場合は xを2回微分したやつが−xに比例している。しばらくして サインやコサインがこの条件を満たしていることに気づく。 このサインとコサインの線形結合が一般解になる。 初期条件を、つりあいの位置からaはなれた点でゆっくり重りをはなす。 これを時刻t=0のときとすると、一般解は x=aCoswt となる。

ここまでは特に弧度法に関する問題はない。 それは時刻0というのは弧度法に関係なく0だからであるし、 三角関数の微分もまた弧度法に関係なく一般的に成り立つからである。 さて問題はここからである。いったい、いつつりあいの位置を通るのだろうか? 普通の人はwt=π/2 を満たすようなtとするだろうが、ここで弧度法を勝手に 使っている。なぜ一周を2πとするのかは運動方程式は答えてくれない。 角度は何度でもよいように見える(運動方程式は条件を与えないから)から なぜ2πとなっているのかわからない。実際の実験からそう決められたのか? そんなはずはなく、なんか別の理由がありそうである。 ここで量子力学的な考え方をすると、特に角度の取り方は任意であったから、 すべての一周の角度の重ねあわせで一般解が表わせそうだ。これはなに いってんだか自分でもよくわからない。


7/1訂正
上で量子力学的な考え方をすると…
というのは言葉がかなりおかしかった。任意の角度に対して
それぞれの固有関数系で任意の関数を展開できるのではないか?
といいたかった。まだなんか言葉がおかしいかもしれない。


解決
5月の半ばごろ、やっと解決した。自分の疑問の焦点は正しかった。 つまり自分の疑問をわかってくれなかった人は、もう一度考えていただきたい。 悔しいのは自分の力で解決したのではなく、宮沢先生に質問しにいって教えていただいたことだ。 はじめは先生と議論するつもりでいたが、私のその問題の説明を聞いてものの数秒で、その弧度法の問題の核心を ずばり答えてくれた。そんなわけで、議論するまでもいかなかった。 先生のすさまじさをまのあたりにした。

それにしても、けっこうなあいだ考えていたので謎が解けたときの感動も大きかった
(その理由を聞いたときは、まさにそのとうりで固まってしまった)。

すべて私の考えですので間違っていることが十分考えられます。
いろいろなご意見待っております


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